イオン悲願のドラッグストア大再編、「世界企業」が旗印
日経の記事より
業界内で大きな話題となっているイオン傘下のウエルシアHDとツルハHDが2027年をめどに経営統合する協議を始めたという報道だが、売上高は2兆円超えというのは世界でも5位のドラッグ店になるということだ。
振り返ってみると、イオンの前身ジャスコは、1969年2月に岡田屋、フタギ、シロの3社が提携して設立された合弁会社で、翌1970年に3社が合併してジャスコ株式会社が誕生、2001年にイオン株式会社に社名を変更、ドラッグストア部門は、1987年にジャスコに医薬品事業部が設置され、95年にツルハ(現ツルハHD)と資本業務提携したのが本格参入の契機になったということで、30年ほどの歴史になる。
今回のドラッグストア大連合により、イオンは「世界企業」を目指すということだが、世界大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は820億ドル(約12兆円)規模で、医薬メーカーもメガ化が進んでおり、国内首位のウエルシアでも規模では太刀打ちできず、メーカーや卸との仕入れ交渉では不利になりやすい現状を踏まえ、大変驚いたが、売り上げ規模では上回るウエルシアがツルハの完全子会社になる今回の枠組みとなったようだ。
大きな困難も待ち構えていると思うが、イオン、ウエルシア、ツルハとも成長には世界に目線を向ける必要があるという大局観での判断だったのだろう。
スギHDとI&Hの連結子会社化の発表もあり、このような大手同士の統合による市場の寡占化は、調剤薬局市場にどのような未来をもたらすのだろうか。薬局の現場はただ受け身で動向を見ているだけで良いのか。
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