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薬局DXニュース解説

2023.08.29

零売規制強化・・・薬剤師は未来の薬局の可能性を自ら封じ込めて良いのか?

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8月4日に開かれた厚生労働省「医薬品の販売制度に関する検討会」で、処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売(零売)について、「やむを得ない場合」に限り販売可能にする方向で位置づけられた。

「零売専門」困難な厚労省案を了承
販売制度検討会、法令上に位置付けへ
PNBの記事より

「第7回医薬品の販売制度に関する検討会」で具体的な零売規制案が提示された。今零売を規制する方向で議論がまとまろうとしている。

調剤に偏重してしまった現在の薬局が、これから改めて本来あるべき薬局の姿へ舵を切りなおし、変容していくために、ある意味重要なキーになるとも考えられる「零売」の規制が強化されようとしているのだ。

昔は医療用医薬品はある程度自由に薬局で販売されていて、その後の薬機法の改定でも薬局において医薬品の分割販売(零売)が可能であったが、2005(平成17)年の薬事法の施行により、処方せん医薬品の範囲が明確化され、①.処方箋医薬品と、②.①以外の医療用医薬品に分類され、やむを得ない場合にのみ販売するということで、現在の形態で零売が認められている。
           
それが今回、①②がなくなり、医療用医薬品は原則医師の処方に基づく販売と限定され、やむを得ない場合の規定が一段と厳しくなって、事実上販売しづらくなってしまいそうなのだ。

私たちはかつて医薬品販売において登録販売者の誕生を許し、WHO(世界保健機関)がエッセンシャルドラッグ(必須薬)として認めている緊急避妊薬の販売ですら、薬局での販売が出来ないままでいる。今回処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売も事実上手放すようなことになると、私たちが本来持っている薬局の未来への可能性を、自ら封じ込めることになってしまいそうだが、それで良いのだろうか?


※ 8月4日(金)第7回医薬品の販売制度に関する検討会
   https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34350.html
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