1月29日に行われた中央社会保険医療協議会で2回目となる「医療DX推進体制整備加算」の見直しが行われました。内容については過去の記事にまとめていますが、医療機関における電子処方箋システム導入見送りがつながることが懸念されます。
■DX加算の見直しで電子処方箋導入に黄色信号
https://pharmacydx.com/news/1532
「医療DXの推進に関する工程表」を見ると2025年度「概ね全ての医療機関・薬局で(電子処方箋システムを)導入」となっていますが、この実現は難しい状況になりました。
現在のシステム導入はDXにおけるインフラの整備です。DXにおける「X」(transformation)は、これから本格化するというのに対し政府はどう考えているのでしょうか。
その考えが垣間見れるのが1月23日に開催された「社会保障審議会 医療保険部会」での資料です。この日の議題は「電子処方箋の現状と今後の対応」となっています。
令和7年1月23日 社会保障審議会医療保険部会 資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001382236.pdf
資料(P11)を見ると、「目標の達成状況と今後の課題」に対し、
「目標期限(2025年3月末)までに約8割弱の薬局が導入見込み」
「令和7年(2025年)夏ごろには概ね全ての薬局での導入が見込まれる」
とした上で
「直近の薬剤情報の活用による、より良い医療が実現」
[主要な施策目標は達成]
このように記載されています。
補足し
「残された課題:医療機関への普及率は約1割弱に留まる見込み」
どういうことかというと、当初「医療機関・薬局」での概ね全ての施設で導入を目指していましたが、医療機関は伸び悩み、それでも薬局の8割近くで導入が見込まれるので、「
当初の目標は達成できる!」としているのです。
すなわち「医療DXの推進のキーマンは薬局だ!」と認めてもらったようなものです。
たしかにそうなのです。しかしそこに気が付いている関係者は極わずかです。
なぜ薬局がキーマンなのか?私のYouTubeで動画にまとめてみましたので、ご興味ある方は覗いていただけると幸いです。
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