2023年7月18日「RISFAX」の記事より
厚生労働省が7月14日に開いた「医薬品の販売制度等に関する検討会」で、薬剤師や登録販売者のいない店舗での遠隔販売のほうが、現状よりも情報提供の充実度が「改善する可能性が高い」と期待を寄せる声が上がったという記事だ。
この検討会では、デジタル技術を活用した医薬品販売業の在り方というのが検討項目に上がっていて、日本フランチャイズチェーン協会(JFA)から、消費者の安全を確保した上で医薬品へのアクセスの円滑化を確保するため、有資格者がコンビニ店舗と異なる場所からオンラインで説明販売することを可能として欲しいという要望から検討することになったもので、受け渡し店舗については、店舗販売業ではない新たな許可業態を想定しているということだ。
そもそも現在薬局数は62,000軒を超え、コンビニの58,000軒を超える数になっているにも関わらず、更に医薬品へのアクセスを円滑化という名目でこれ以上一般用医薬品の販売窓口を広げる必要性があるのだろうか。
デジタルの活用については論を待たず大いに取り入れるべきであり、それは現行の薬局を使った販売ネットワークの土俵の上でデジタル化、オンライン化を議論すべきである。
ただ現行の薬局を使った販売ネットワークに問題があるために検討されたという事情は謙虚に受け止める必要があり、だからこそ今から立て直す!と宣言して体質改善していく方向で議論していくべきではないか。ましてや新たな許可業態を許すべきではなく、これ以上販路を拡大させるのは医薬品販売の濫用防止、ガバナンスの面からも進めるべきではない!
※医薬品の販売制度に関する検討会説明資料(JFA)
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001075655.pdf
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