こちらはPHARMACY NEWS BREAKの記事です。
https://pnb.jiho.jp/article/230674
受託薬局「ISO9001取得」要件に -暫定の調剤外部委託GL発表-
規制改革推進会議で議論され、本年度内にでも法律改正が行われそうな「調剤の一部外部委託」に関するガイドラインが厚生労働省科学研究班により作成・公表されました。
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「地域共生社会における薬剤師の対物・対人業務の充実に関する調査研究」
ガイドラインでは委託元を「委託薬局」、委託先を「受託薬局」としそれぞれに求める要件や必要な体制が記載されています。
主な項目として
・調剤された医薬品に対する責務は「委託薬局」および「委託薬局の薬剤師」である点
・委託範囲は一包化に掛かる業務であり、監査等は「委託薬局」で行う
・適切な管理体制を構築するため手順書等を双方で作成する
・「受託薬局」はISO9001等の第三者機関による認定を受けた品質マネジメントがされていること
等が挙げられています。
印象としては、内閣で閣議決定されたこともあり、「規制緩和は止められない」が運用ルールを厳しくすることで「運用させない」という雰囲気を感じます。
求められる基準の一つに、「ISO9001」が挙げられていますが、認証を受けるためには膨大な書類の作成の必要があり、認証取得のため外部支援を依頼すると取得に100万円以上の費用が掛かると言われています。
その他、継続のための費用も掛かってきます。
日本調剤がすでに在宅支援センターでISO9001を全国約20拠点(2022年2月)で取得していますが、他の薬局・ドラッグストアチェーンで取得しているところは聞いたことがありません。
中小薬局での取得ハードルは非常に高いと言えます。
外部委託については、今後の法律化もそうですが、どのようなルールを定めるのか(※)、そして調剤報酬上の取扱いをどうするのかと多くの課題を残しています。
目指すべき中小薬局の「対物業務からの脱却」への一手となるのか、引き続き注目が必要です。
(※)今回のガイドラインは厚生労働科学研究費における調査・報告書の一部であり、公的なものないと認識しています。
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