「日本一の薬剤師」選ぶイベントに意欲 日薬・岩月会長
この提案は、即座にSNS上で様々な批判的意見を招いた。多くの声は、優秀な個人を称えるよりも、薬剤師全体の平均的な専門性を高めることの重要性を指摘している。また、医薬品の安定供給や「日本一の薬剤師」の定義の曖昧さに対する懸念も表明された。
一方で、海外では既に類似の取り組みが存在する点も注目される。イギリスの王立薬剤師会による「I Love My Pharmacist」コンテストや、オーストラリア製薬協会が主導する同様の取り組みは、薬学ケアを一般に紹介する先進的な試みとして評価されている。
日本薬剤師会には、個人の顕彰だけでなく、医薬品供給の課題、薬剤師の社会的役割の明確化、専門性の向上など、業界が直面する喫緊の課題への包括的なアプローチが求められている。今回の「日本一の薬剤師」イベント提案は、こうした文脈の中で慎重に検討される必要があるだろう。
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