インフルB型「山形系統」コロナ禍で消滅か、米で3価ワクチンに切り替え
米国において、この秋からインフルエンザワクチンの組成が変更される。従来の4価ワクチン(4種類の株を含む)に代わり、3価ワクチン(3種類の株)が使用されることになるそう。この変更の主な理由は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によるものだった。
具体的には、インフルエンザB型の「山形(やまがた)系統」が、COVID-19対策(マスク着用、外出自粛、換気の徹底など)の影響により、2020年3月以降検出されていないことが挙げられている。
山形系統は、元々COVID-19流行以前から減少傾向にあったが、COVID-19対策の影響で事実上消滅したと見られている。このため、今年秋から米国で流通するインフルエンザワクチンは、3価ワクチンに統一するという。
世界保健機関(WHO)も昨年9月、インフルエンザのワクチンに山形系統を含める根拠はなくなったとの見解を示しており、10月にはFDAの諮問委員会も、山形系統をできるだけ早期にワクチンから除外するよう勧告していた。日本で製造されるワクチンも追随すると見られる。
新型コロナの感染対策を徹底したことによる棚ぼた的な結果ではあるが人類が、また一つ病の原因を撲滅したということになる。
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