PNBの記事より
7月26日の中医協総会で、薬剤師が薬歴記録のために時間を要し、記入のためだけに残業を行ったことがある薬局は6割超に上ることも示されたとある。
これに対し健保連の松本理事からは「これはある意味基本的な業務であり、このために対人業務の時間が割けないというふうにはならない」と強調したのだが、基本的業務である点はその通りだが、薬歴の記載に時間を取られ過ぎているという現実は、現場の薬剤師の実感としても大いに共感するところであろう。
今回提出された中医協の資料「調剤について(その1)」の68ページを見ると、対人業務強化への策を論じるのであれば、一包化を外部委託する議論を優先させるより、薬歴の要件の見直しとDXによる作業の効率化に力点を置いた方が現場的にも実効性があることが明らかではないか。
ただし薬歴の要件を見直して簡素化する際、せっかく電子化された薬歴なので、アウトプットできるデータになるような構造に見直すことも要望として掲げておきたい。
この議論の先には今までデータ化に不向きだった現行の閉じた電子薬歴から、データを共有し活用させるアクティブな電子薬歴へ進化させ、薬剤師の存在意義を可視化できるチャンスが待っているのだ!
※中医協資料(P68)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001125226.pdf
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