こちらは日経メディカルの記事です。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t358/202308/580707.html
「2024年度診療報酬改定は6月1日施行に後ろ倒し」
併せて、ドラビズon-lineの記事です。
https://www.dgs-on-line.com/articles/2225
「日薬・森氏、改定が4月と6月の2回になることへの影響を懸念」
8月2日に行われた中央社会保険医療協議会で「新報酬の施行を6月1日からとする」ことについて各委員から承諾を得ました。この議論を経てどうなるのかというと、
「ほぼ確実に6月1日施行で固まった」
ということです。国からの提案に対し、諮問する場である中医協の同意を得たということは反対する立場もいなくなるので、ほぼ確定したということを意味します。
報酬改定に関する議論はこれまで通り行われ、1月中旬に「短冊」の発表、2月に「改定案」が発表され、3月に報酬改定内容の「確定通知」が出されます。
薬価改定については、これまで通り4月1日からとなります。
これによって、4月1日に「新薬価」による価格変動、6月1日に「新報酬」による価格変動と2段階で報酬(患者の自己負担も)が変わることになります。
診療報酬改定については、改定通知から施行までの期間が短く、ベンダー側の負担が大きいことが課題に挙げられていました。国家戦略でもある「医療DX」の項目の一つにも上げられており、今回の議論は既定路線で進んだと言えます。
今後課題を残している部分として、地域支援体制加算に求められる実績期間をどうするのかという点があります。
既に加算算定しているところであり4月以降も継続して同じ加算を算定する場合、「前年3月から2月まで」を実績期間として設定しています。
新規届出の場合は、「直近1年間の実績」なので、大きな問題とはなりませんが。。。
診療報酬改定DXがこれで終わりかというと、ここがスタートになります。
今後「共通算定モジュール」の開発・運用をした算定や届出業務の効率化などが進められていく予定となっています。
日本医師会は今回の後ろ倒しに対し、「ベンダーの負担が軽減するのだから、メンテナンス等のランニングコストを軽減することを要望する」と発言しています。
とても強気ですね。
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