日本でも回復後、長期不調を訴える患者さんは少なくありません。いわゆる「Long COVID」はQOLを著しく低下させるだけでなく、こうした患者さんの主訴を放置することは、中長期的に見れば、アドヒアランスの低下に繋がりますので、しっかり傾聴する必要があります。
この論文は、COVID-19感染症から回復した患者であっても、長期にわたって持続する可能性がある症状(Long COVID)の影響について、MRIによる画像検査を用いた研究を行ったものです。これまでの長期の組織異常は亡くなった方のデータが多かったのですが、MRI用いて経時的に追ったデータは珍しく興味深いです。
不安を感じる患者さんの服薬指導の際に知識として知っておくべきです。
ChatGPTによる要約(詳細は原著を確認すること)
本論文は、COVID-19から回復した患者に対するLong COVIDの影響を調べた1年間の前向き縦断コホート研究についての報告である。この研究では、327人の患者を1年間追跡し、症状、健康状態、検査結果などをモニタリングしました。その結果、回復から1年後に約50%の患者さんが症状を訴えており、疲労、息切れ、ブレインフォグ、筋肉痛が最も多く見られました。また、約10%の患者様に多臓器障害、特に心臓、肺、腎臓、肝臓に障害が見られました。しかし、ほとんどの患者さんで自己回復がみられ、重篤な症状はまれでした。本研究は、Long COVIDがかなりの割合の患者さんに影響を与えることを示唆していますが、ほとんどの患者さんは自力で回復する可能性が高いと思われます。
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