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薬局DXニュース解説

2024.07.22

新型コロナウイルス「KP.3株」に関する最新情報と効果的な対策

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新型コロナウイルスの新たな変異株「KP.3株」が出現し、感染対策の見直しが進んでいます。この株は、オミクロン株の派生型であるBA.2株からさらに変異を重ねたものです。

すでに1%のゲノム変異が発生

中国の武漢で最初に確認されたウイルスから現在のKP.3株に至るまでの変異は、ゲノム構造の1%を超えているとのことです。1%というと小さく聞こえますが、ゲノム構造の1%、これは人間とチンパンジーの遺伝子の違いに匹敵する大変大きな変化といえます。

KP.3株の特徴として、以下の点が挙げられています
感染力:従来株と比べて感染拡大の可能性が高い
免疫回避能力:既存の免疫やワクチンによる防御を回避する能力が向上
病原性:従来株と極端な違いはない

新型コロナ発生から数年が経過し、今まで効果があると思われていた感染対策も見直しが行われています。

効果の高かった対策、低かった対策

効果が高かった対策
- 換気の徹底:特に屋内での感染リスク低減に有効。呼気からの感染が大半のため、屋内では換気が引き続き重要であることが示されています。
- マスクの着用:カラオケボックスなど大声を出す場面や公共交通機関など密閉空間では効果的。
- 症状がある場合の自宅待機:無症状感染者からの感染拡大を防ぐ。陽性と判明したらしっかり休むこと。
- リスクの高い人への配慮:高齢者や基礎疾患のある方の接触はマスクをするなど配慮する。
実は効果が低かった対策
- 過度な消毒:表面からの感染リスクは当初考えられていたより低いことが判明。店頭に置かれているアルコール消毒ボトルは対新型コロナという観点では効果が薄いことがわかりました。
- 屋外での活動制限:コロナ禍では東京オリンピックを筆頭に様々な屋外イベントも休止しましたが、現在は屋外でのイベントは比較的安全とされています。
- ビニールカーテン:換気が重要なため、カウンター上に大きくビニールカーテンなどを配置することでかえって気流の流れが悪くなり換気効率が低下することがあります。

ワクチンは重症化リスクの回避のため

現在、ワクチンに関しては、主に重症化リスクのある人を対象としており、65歳以上の方や基礎疾患のある方に推奨されています。健康な若年層にとっては、重症化リスクが低いため、接種の緊急性は低下しています。

新型コロナは5類に引き下げられましたが、決して収束したわけではなく、今後もインフルエンザのように定期的に感染の波が続く可能性は高く、効果的な対策を継続しながら、ある程度コロナと共存することを覚悟する必要があります。特に、換気や症状がある場合の自宅待機など、効果が高いとされる対策に重点を置くことが推奨されます。
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