こちらは日経DIオンラインの記事です。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/202405/584370.html
薬局規模別で過度な薬価差益取引など実態把握へ
医薬品問題に関する議論が昨年より白熱しています。テーマは多岐に渡りますが薬局関係者の注目は「過度な薬価差益」に対する議論です。
「モノを仕入れて、販売する」というビジネスモデルである以上、「差益」を生じることは当然ですが、いわゆる価格交渉が激化していることが課題に挙げられています。
その背景には薬価決定プロセスにあります。薬価の決まり方は、薬価に対する平均乖離率で価格を出し、流通コスト(調整幅)を乗せたものとなっています。
業界全体として乖離率が大きくなる(安く購入)と、薬価が下がるという仕組みです。
規模が大きくなり購入量が多くなるとスケールメリットが働くことは小売業の常識ですがここでは「過度な」という表現が使用されています。それは、薬価差益に対する考え方が業界と国では違うことを意味しています。
議論は「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」で行われていますが、もう一つ注目は、本改定により変更となった「妥結率の報告書」です。
いままでの妥結率のほかに、「医療用医薬品の取引状況(価格交渉を代行する者に依頼して交渉している)」といった項目が追加されたことです。
今回の調査も含め、まずは状況を把握し、その上でどういった議論に持っていくのか。
2026年度改定に向けたテーマが一つ見えてきます。
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