こちらは中央社会保険医療協議会 12月20日総会の資料です。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001180717.pdf
いよいよ令和6年度報酬改定に向けた下地が整いました。
「改定率がポイント」とは何度がお伝えしてきているかと思いますが、令和6年度改定は当初報道の通り
診療報酬 ・・・+0.88% (国費800億円程度)
※1 技術料本体 +0.46% (調剤は+0.16%)
※2 賃金対応 +0.61%
※3 入院食事料 +0.06%
※4 適正化効率化 ▲0.25%
(生活習慣病を中心とした管理料、処方箋料等)
調剤は、令和4年度改定が「+0.08%」でしたのでほぼ倍になる予定です。
ただし気になるのが、※1の注釈として
「40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師、事務職員、歯科技工所等で従事する者の賃上げに資する措置分(+0.28%程度)を含む
となっている一文です。
+0.46%に対して、+0.28%分は賃上を使途としているとなっています。技術料分は従来「1:1.1:0.3」という黄金比で分配されますが、従業員の数は施設によって様々です。
医療事務まで含めると、技術料同様の分配比率という訳にも行きません。
予算規模で、800億円程度(医療費ベース)だと思いますが、厚労省の検討内容を見ていると約1点を基本料にプラス案だとか・・・これだと約70億円という規模です。
賃上げ分なので、企業の利益になってしまっては意味がないです。どう従業員に還元されるか「制限付き」報酬になるコトも予想されます。
改革事項として「調剤基本料の適正化」が挙げられています。
賃上げで上がって、適正化で引き下げられて
結局すべての薬局にとってポジティブになるプラス改定とはならなそうです。
ちなみに、技術料本体+0.46%から賃上分+0.28%を除くと実質本体は0.18%となり、昨年度改定率をした回ります。
調剤に関しては前回「0.08%」(約16億円)を下回ることになるので、実質プラス改定というよりは「±ゼロ改定」となるのではと考えています。
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