介護施設にICTやロボットを導入すると1人をケアする時間どのくらい減る?…SOMPOケア調査
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20231004-OYTET50015/?catname=news-kaisetsu_kaisetsu-kikaku_shiritai
yomiDr. さんの記事からです。
四の五の言ってられない世界ですよね、近未来の介護現場の人材確保は。どうやって人的リソースを確保するのか?妥当な賃金をどう担保するのか?超高齢社会を突き進む我が国では、本当に喫緊の課題だろうと思います。
そんななか、興味深い記事が。
日本有数の高齢者施設の運営数を誇るSOMPOケアさんが、自社内で調査したデータの発表がヨミドクターさんに取り上げられていました。
SOMPOケアさんといえば、介護人材の需給ギャップを深刻な問題と捉え、いち早く介護業務のロボット化やセンシングデバイス活用などを研究。Future Care Lab* を開設して、常に最新のデバイスと自社施設における実証を両輪として発信されています。*
https://futurecarelab.com/
実は4年前の3月に私もこのFuture Care Lab を品川シーサイドに訪ねてきたことがあります。広い空間に最新のロボットや設備、IT系デバイスが並べられていて、担当者の方にお話もうかがいました。
当時から睡眠時の姿勢や生体情報をモニターするだけで、2名の夜間当直を1名に半減できるとのこと、睡眠状態を1か所で集中管理することによって、ベッドから落ちそうな方も掌握できるからだと教えて下さったことを覚えています。
従前が2人の当直を1人に減らせられるのなら、それはもう充分大きなインパクトです。
きっと今回の記事にある研究結果も、日本の未来課題を深く刻み込んだ企業DNAが成せるわざ。介護従事者から減らした負荷は、入居者さんとのコミュニケーション時間に充ててみるとか、新たに介護作業もできる薬剤師を雇用するという戦略も取り得るのでは。
施設雇用薬剤師が増えれば、入居者さんの服薬アドヒアランスも向上し、新たな疾患症状なのか?薬の副作用なのか?も早い段階で判断され、薬物治療の質が高まりそうです。
人件費や入居料など経済的な問題もあるので、薬剤師常駐施設はハイスペックな施設限定で開始するのも施策としてはありではないでしょうか。選択肢が増えるのは良いことだと思います。逆に最新デバイス導入によって人員配置数を減らし、今のサービスレベルを維持しながら、スタッフ数を減らすのがベーシックな施設もあって、色々選べるのが良い気がします。
色々な可能性を考えさせられるSOMPOさんの記事。
薬局運営法人も薬局版の Future Care Lab を誕生させたら良いのにと思いませんか?
誕生したら研究員になってみたいな。
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