【加藤厚労相】AIホスピタル視察/調剤ピッキングも
https://www.dgs-on-line.com/articles/2215
ドラビズ on-line さんの記事からです。
加藤厚労大臣が慶應義塾大学病院さんを視察したそうです。薬剤や検体の搬送ロボットなどに加えて、調剤のピッキングロボットもご覧になったらしい。
「調剤業務の支援であれば、これまでそれぞれ薬剤師さんがやっておられた過程はロボット等が行い、随分効率化が図られていくのではないか」
光栄なことです。当該メーカーの一員としては単純にそう思います。
ただ。
問題はITと違って、ロボット系のテクノロジーは「情報」だけ扱っていたら良いものではなくて、あくまで対象となる「モノ」が存在することです。従って、省力化するタスクの物量がストレートに響いてくる。
はい、コストパフォーマンスに響いてくるのです。
従って、加藤大臣が仰って下さった「・・・ロボット等が行い、随分効率化が図られていくのではないか」というご発言は、正解でもあるし、無理筋な話でもある。
今よりももっと調剤ロボットが普及していくのは間違いないという意味では「正解」ですが、全国に存在する中小病院・中小の保険薬局に遍く調剤ロボットが普及するかといえば、それは「無理筋」な話。
自ずと「モノ」を取り扱う限界、ロボットの「宿命」が存在するのも厳然たる事実です。
解決策は2つ。
ひとつは対象タスクを集中させる。
もうひとつはロボット手前の既存技術をより深化させて提供する。
ひとつめのプランは既に業界では盛り上がっている「外部委託」の話。
こちらは色んな力学が交錯しながらも、じりじりと議論が進んでいますね。
もうひとつのロボット手前の技術の深化。
こちらは、これまで調剤機器が担っていた対象タスクのうち、自動化出来ていなかったプロセスを少しでも自動化すること。過去に自動化出来ていなかったには、それだけのハードルがあったケースが多く、テクノロジー的に難渋するケースもあるが、クリアすると既存装置と外観は変わらなくても、大きなベネフィットが得られるケースも少なくない。
こうした「深化」のテクノロジーに注意を払っていると、ロボット化までは投資できない医療施設であっても、なかなかに効果的な設備導入が実現できる可能性があります。
宣伝になってしまうのは本意ではないので、固有名詞には触れません(笑)。
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