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薬局DXニュース解説

2024.09.10

Apple、AirPods Pro 2に革新的な聴覚健康機能を追加

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Apple社が最新のAirPods Pro 2に革新的な聴覚健康機能を追加すると発表した。臨床グレードの補聴器機能、自宅で実施可能な聴力検査、そして聴覚保護機能を含む包括的なソリューションが、今秋の無料ソフトウェアアップデートで提供される。この新機能は、世界中の軽度から中等度の難聴を持つ人々の日常生活を大きく改善する可能性を秘めている。日本を含む100か国で同時提供されるこの機能は、聴覚健康管理の新時代の幕開けを告げるものだ。

Appleは、最新のイベントで「AirPods Pro 2」に搭載される画期的な聴覚健康機能を発表した。この新機能は、今秋の無料ソフトウェアアップデートで提供される予定だ。

主な特徴は以下の通り

臨床グレードの補聴器機能
・軽度から中等度の難聴を持つ10億人以上の人々を支援
・米国食品医薬品局(FDA)承認の市販(OTC)補聴器として機能

聴力検査機能
・臨床的に検証された5分間の簡易検査
・iPhoneとAirPods Proを使用して自宅で実施可能
・検査結果はヘルスアプリに保存

パーソナライズされた補聴支援
・検査結果に基づき、AirPods Proが個人化された補聴器として機能
・会話や環境音など、必要な音を特定してリアルタイムに増幅

聴覚保護機能
・大音量環境での聴覚保護を提供
・通勤、芝刈り、イベント参加など様々な状況で使用可能

この機能追加により、聴覚健康管理がより身近になり、早期の聴力障害発見にも貢献する可能性がある。また、認知症との関連も指摘されている聴力障害への対策として、重要な役割を果たすことが期待される。

日本の迅速な対応が注目を集める

イベントの華やかさに目を奪われがちだが、今回、AirPods Pro 2の新機能導入に際し、日本の対応の速さが注目を集めている。従来、医療機器に関連する新技術の認可では後れを取ることが多かった日本だが、今回は世界 100 か国と同時に AirPods Pro 2 の新機能が提供される。この迅速な対応は、厚労省と医薬品医療機器総合機構(PMDA)の連携による成果と見られている。

特に、新機能の中核を成す「標準純音聴力検査」は医療行為に準ずるものであり、その認可には慎重な判断が必要と判断される可能性が高かった。しかし今回、機能の重要性を迅速に認識し、適切な判断を下したと言える。
この新機能により、ユーザーは簡単な操作で聴力検査を実施し、その結果を iPhone の「ヘルス」アプリに保存できる。異常が検出された場合、ユーザーはこのデータを医療機関に持参することで、早期の聴力障害発見につながる可能性がある。

さらに、聴力障害と認知症との関連性が指摘されていることから、この機能追加は単なる利便性向上にとどまらず、公衆衛生の観点からも重要な意味を持つ。日本の高齢化社会において、こうした技術の普及は健康寿命の延伸に寄与する可能性がある。
日本当局の今回の対応は、最新技術を活用した健康管理の推進と、それに伴う規制のあり方について、新たなモデルケースとなるかもしれない。
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