こちらの記事はドラビズon-lineの記事です。
https://www.dgs-on-line.com/articles/2171
【調剤報酬不正請求】受付回数を改ざん
受付回数を改ざんして、故意に調剤基本料の届出区分を調整していたという記事です。
医療DXとは関係のないような記事ですが、今後のDXの方向性として触れてみたいと思います。
もしかしたら批判も多いかもしれませんが、あえて書いてみたいと思います。
2年に1度の調剤報酬改定が終わると、すぐに施設基準等の届出に関する書類作成が始まります。毎度、感じることですが、非常にアナログな作業です。
届出に記載された数字等を厚生局が判断し、施設基準の認定がされ晴れて算定という流れになるのですが、この一連のフローが「性善説」によって成り立っていると感じています。
厚生局の実際の業務は定かではありませんが、記載されている数字は、レセコンから抽出された数字を転記するところがほとんどだと思いますが、そこに「確実性」はあるのか疑問が残ります。
近年では「継続して算定をする場合には届出不可」という文字も良く見ますが、ここも非常に微妙に感じています。
薬局に限らず医療は社会保障費と税金、そして患者の自己負担で成り立っています。
ゆえに今回の様な「不正請求」に対してメディアや世論は非常に敏感です。
信頼される医療の提供には医療の質と共に、請求の「透明性」が重要です。
例えば、各レセコンメーカーと厚生局が協議し、施設基準の判断に必要なデータを抽出したファイルをはき出し、それを申請フォームに流し込むことで正しい情報を基にした施設基準の判定と、業務の簡易化などいまの技術では可能なのではないでしょうか。
共同指導や個別指導ではログの提出が求められるようになり、不正防止への取組がされていますが、まだまだ全国的とは言い難い状況にあります。
「そんなことをされては困る」という経営者も、もしかしたら多いのかもしれません。
でも、困る経営者ではダメだというのが、薬機法改正によって盛り込まれたガバナンスの構築なのではないでしょうか。
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