「OTC類似薬は薬剤師判断でリフィル」の検討を
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/202305/579666.html
DI online さんの記事からです。
財務省として何とか医療費を抑制したいという意思は感じる記事です。
OTC類似薬は薬剤師の判断でリフィルの検討をとのこと。
財務省曰く、
薬剤師が医師にリフィルへ切り替えるのを提案することを評価する仕組み、
有効か無効かは別として、まだこうした策は考えられなくもないかも知れない。
でも、薬剤師の判断でリフィルに切り替えることを認める、というのはどうか。
え?医師に相談せず勝手に? ……………… さすがに、それはないよなぁ。
と思ったのですが、否定だけではダメかと思って無い知恵を捻ってみました。
だったら、OTC類似薬というカテゴリを作って保険負担割合を下げたらどうか。
治療効果を担保しながら医療費を抑えるというのが目的ならば、リフィル促進だけに固執する必要はないんじゃないかって思うのですよね。
類似薬がOTCであるんだったら、その薬を他の処方せん薬と同じ割合で、保険で面倒をみる必要はないのではないか?というのが個人的な考えです。だって、自分で購入できるOTCが類似薬で存在すること自体が、もう保険医療の領域から既に片足外れてきているのですから。
この話で思い出したことがあります。
何年も前に財務省へ足を運んで、それなりの立場の方に提案したことがあるのです。
疾患をすべて同じように捉えて、自己負担割合を一律30%等に定めているのはおかしい。同じ疾患といっても、本人が努力しようのない先天的な疾患もあれば、生活習慣などで一定割合以上の影響を後天的に加えられる疾患もあるのは、考えるまでもない。
それなのに、猫も杓子も等しく自己負担割合を設定するのは完全に誤っている、と。そんな主旨でした。結論をいうと、「それは難しい」とのことでしたが。
翻ってOTC類似薬のお話しに戻ります。
薬剤師の判断でリフィルへ(勝手に)切替させるくらいなら、初めから財務省で「OTC類似薬は保険の負担割合を下げることを検討します」って方が、理に適っているのではないかと思います。
過去に私が提案した内容と比べると、よほどハードルは低いと思います。いかがでしょうか?
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