会営の敷地内薬局を今月撤退、要因に「急性期充実体制加算」
~石巻薬「休日夜間薬局」、日赤病院に4000万円強で売却へ
PHARMACY NEWSBREAKの記事より
薬剤師会、そして厚労省にとっても目の上のタンコブであった敷地内薬局の問題解決に有効な一手となったようだ。
今まで中医協でも何度も問題視され、敷地内薬局側へのペナルティとして調剤報酬で減点が重ねられ、昨年の改定では特別調剤基本料として処方箋の受付1回につき9点から7点に引き下げられたが、調剤報酬をいくら下げても敷地内薬局は増えるばかりであった。
そのような中、昨年4月の診療報酬改定で、高度で専門的な急性期医療の提供体制を評価する急性期充実体制加算が新設され、病院側の施設基準として「特定の保険薬局との間で不動産の賃貸借取引がないこと」が盛り込まれた結果、敷地内薬局のある病院は算定できないという、処方元に目を向けた新ルールが功を奏した形になった。
記事にある石巻薬剤師会は、石巻赤十字病院の敷地内に全国初の会営薬局として「石巻薬剤師会休日夜間薬局」を2018年6月に開設したが、病院側が急性期充実体制加算を算定できないということで薬局の撤退が決まったということだ。
来年の診療報酬改定の中に、更に病院側の施設基準にかかわる点数を新設することが出来れば、そしてそれに加えてクリニックに対しても同様の点数を新設すれば、敷地内薬局問題解決に向けた強力な一手となるだろう。薬剤管理官の英断に期待したいと思う。
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