2026年度診療報酬改定に向けたラストスパートが始まっています。どうしてもこの時期は改定に関する情報が中心となりますが、「医療DX」に関する議論は止まってしまっているのが事実。3月ごろまでは改定情報にお付き合いいただければと思います。
皆さんは改定情報となると「中央社会保険医療協議会(中医協)」が頭に思い浮かぶと思います。また12月前後だと財務省の「財政制度等審議会(財政審)」でしょうか。多くの改定セミナーでもこれらの情報を中心として構成がされていますが、本当に報酬改定を考えていくのなら、それだけでは足りません。
では何が足りないのか。それが「診療報酬改定の基本方針」です。中医協は厚生労働大臣から諮問を受けた「報酬内容について議論する場」というのは間違いないですが、診療報酬というのは社会保障制度の中の「報酬」という細目でしかありません。根本的な「社会保障制度(医療制度)」をどうするのかという議論をするのが「社会保障審議会」という別議会になります。情報の流れとしては、社会保障審議会(医療部会)、社会保障審議会(医療保険部会)を通してからの、中央社会保険医療協議会となります。皆さんにとってどうでもいい情報かもしれませんが、これを理解しなくて報酬改定を理解できません。
「診療報酬改定の基本方針」は社会保険医療協議会(医療・医療保険部会)で議論され、ほぼほぼ固まり案が公表されています。
【第206回社会保障審議会医療保険部会】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66677.html
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