2024年5月30日、Appleは日本におけるマイナンバーカードのデジタル化に向けた取り組みについて発表した。この発表により、2024年春の後半から、iPhoneの「Appleウォレット」アプリでマイナンバーカードを追加し、様々な場面で身分証明書として提示できるようになる見通しだ。
マイナンバーカードをお持ちの、日本にお住まいのみなさんは、来春の後半より、Appleウォレットにマイナンバーカードを追加して、対面またはiOSのアプリ上で安全に提示できるようになります
この機能では、マイナンバーカードの情報を「Appleウォレット」に登録することで、医療機関や薬局、コンビニエンスストアなどで、iPhoneをかざすだけで身分証明ができるようになる。オンラインでも、マイナポータルアプリにアクセスする際に、Appleウォレット上のマイナンバーカードを提示できるようになる。
「Appleウォレット」へのマイナンバーカード搭載は、デジタル社会の利便性向上に加え、セキュリティとプライバシー保護の観点からも重要な意味を持つ。利用者の個人情報は完全にデバイス内に隔離され暗号化される、Appleにも履歴を把握されることはない。万が一iPhoneの紛失時も「探す」アプリでロックやリモート消去ができる。
Apple側はこの機能を「従来の財布からモバイルウォレットへの移行の大きなステップ」と位置づけている。一方で、デジタル庁の河野太郎 大臣は「スマホを基盤とした便利で安全なデジタル社会の実現」に寄与すると述べた。
医療分野においても、マイナ保険証のデジタル化に加え本人確認の効率化によるワークフロー改善に加え、プライバシーに配慮した個人情報管理が期待できる。
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