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薬局DXニュース解説

2024.04.10

マイナ保険証の対応で困った経験やメリットの情報共有 ピノキオ薬局報告

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日本薬学会第144年会において薬局でのマイナ保険証の現状についてポスター発表された内容について報告している。

日本薬学会第144年会より
マイナ保険証対応で困った経験を発表
利用率が10%超のピノキオ薬局、持参忘れが最も多く
日経DIオンラインの記事からです。
今回、ポスター発表をしていたピノキオ薬局の寺戸氏によると、マイナ保険証を持ってくるのを忘れる患者さんやマイナ保険証の利用に関して否定的な方に対して、約9割の薬剤師が対応に困った経験があると伝えている。

しかしマイナ保険証については前述のようなデメリットばかりではなく、メリットについても報告されていた。その内容は約4割の薬剤師が、マイナ保険証を持参していた患者さんの同意により得られる薬剤情報を疑義照会や服薬指導に活用していたということである。
寺戸氏の報告では、システム上の不備として、「顔認証システムがうまく(顔を)認識せず使えなかった」、「情報の更新が想定以上に遅く活用できなかった」、「暗証番号が分からず使えなかった」という事例があったとのこと(詳細なデータは記事を参照)。加えて、「保険証や患者情報などの紐付けが間違っていた」といった事例があったと伝えている。

逆にマイナ保険証の活用としては、以下のような事例があったと伝えている。
マイナ保険証を持参した患者さんが薬剤情報や特定健診情報の閲覧提供に同意した場合の効果については、「おくすり手帳に未記載の薬剤情報を疑義照会や服薬指導等に活用した」、「特定健診情報を服薬指導や栄養指導等に活用した」という事例が約4割あったとのことである。
今回の学会発表では、マイナ保険証の対応で困った事例、逆にマイナ保険証から得られた情報の活用に関するメリットについて報告されていた。マイナ保険証については、様々な憶測だけが先行しているように感じていたので、このように具体的な事例を共有するというのは、不安払拭するうえで有効であると考える。今後も多くの医療機関や様々な職種からの発表が待たれる。

この発表にあった、システム上の不備については、素早い対応が求められる。そして、全国民にとって使いやすく、メリットが分かり易いマイナ保険証へと進化することを期待している。

そして、セキュリティ面においても常にアップデートし、何か起きた際も国民へ情報を開示し、透明性の高いシステム運用が行われることを望む。
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