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薬局DXニュース解説

2024.03.19

生成AI技術の医療応用が加速する可能性 アップルとグーグルの提携交渉に注目

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Apple社がGoogleの生成AI「Gemini」をiPhoneに搭載する交渉を行っているとbloombergが報じた。日本ではシェアの大きいiPhoneやiPadで本格的な生成AIが稼働するようになれば、必然的に医療分野へも応用が進むものと期待される。

アップル、 iPhoneへのグーグルAI「Gemini 」搭載で交渉中-関係者
生成AIは自然言語による質問に対し、的確で詳細な回答を生成する技術であり、AppleはiPhoneやiPad、macなど自社製品に「Siri」と呼ばれる音声アシスタント機能をOSレベルで組み込んでいる。

一方Geminiは、Googleが、先行するOpenAI / Microsoftが提供するChatGPTの対抗として開発されたAIであり、データセンターからモバイル デバイスまであらゆる場所で動作するように最適化されているという。
特にシリーズの中で、一番ミニマムな「Gemini Nano」はスマートフォンデバイス内で稼働するとされており、すでに同社製のスマートフォン「Google Pixel 8 Pro」で提供されている。このモデルがApple製のデバイスで稼働するということになれば、世界は大きく変わるだろう。

ただAppleが抜け目ないのは同時にChatGPTを要するOpenAIとも交渉を行っているという点だ。
初の AI 内蔵スマートフォン、Google Pixel 8 Pro にて Gemini の実行開始。Google Pixel ポートフォリオにさらなる AI アップデートを追加
iPhoneにAIが搭載されることになれば、Apple Watchなどから得られた活動量データなどから最適なアドバスや医療上の助言なども行えるようになるかもしれない。
また、OSレベルでサポートされるのであれば、医療現場では、電子カルテや薬歴などのツールで簡単に組み込めるようになる可能性があり、活用が期待できる。

ただし、安全性と精度が確保されることが前提なのは言うまでもない。AIが誤りを生成した際の責任の所在など、倫理的な課題も残されている。医療分野へのAI導入に当たっては、有用性だけでなく、こうした点の徹底検証が不可欠。正しく使えば医療従事者の良き相棒となりうるポテンシャルを秘めている。

生成AI技術の進展に伴い、医療現場での建設的な議論が活発化することが期待される。
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