ウェアラブルで痛み測定、中外が新技術開発へ 臨床試験活用を想定、子宮内膜症薬で
https://nk.jiho.jp/article/187972
「痛み」をAIとウェアラブルで評価へ、中外製薬が米デジタル治療企業とタッグ
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/08423/
日刊薬業と日経クロステックさんの記事からです。
人間を襲う疾患や怪我などに伴う症状はたくさんあれど、
ずっと〝痛み〟は人とは分かち合えない、至って主観的なものだと思って生きてきた。
ある人は少しの〝痛み〟みでも痛がり、またある人は強い〝痛み〟にさえ痛がらない。そんなことが起こり得るし、実際に起こっているのではないかと思われるからだ。
ということは、患者の〝痛み〟に職業的に向き合う医療従事者にとっては、〝痛み〟を表現する患者個人ごとの基準のズレをも念頭に解釈する難しさが伴うことは論を待たない。
そうした事情を背景に、VASやNRS、フェイススケールなど、様々な尺度が開発され、現場で運用されてきたのだろうが、どこまでいっても記載する者の〝主観〟とは縁を切ることはできない。
それが客観的に評価できるとすれば、いや少なくともそれに近い評価ができるとすれば、医療のコミュニケーションと判断に大きな影響を与える可能性があるのではないだろうか?
本記事ではこのテクノロジーを子宮内膜症と絡めた紹介となっているが、もちろん〝痛み〟を伴う他の疾患すべてでの利活用がそのスコープに入ってくるものと思われる。
たとえば、悲しいくらい我慢強いターミナルの患者がいたとして、少なすぎるオピオイドの量を適正かつ容易に増量できるケースが増えるかも知れないし、正しく医療従事者がデシジョンメイキングできれば、患者のQOLは今よりきっと高まるに違いない。
ぜひとも、テクノロジーの進展・ブラッシュアップと、それを使い切る医療従事者のマインドやスキルが相乗的に花開くことを祈りたい。
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