【薬局DXコンソーシアム】分包機連動の標準規格作成‐調剤外部委託へ現状報告
https://www.yakuji.co.jp/entry106949.html
薬事日報さんの記事からです。
ついにという感があるかも知れません。
薬局DX推進コンソーシアムが国家戦略特区を申請して行おうとしている外部委託について、様々な角度から、多くの参画企業によって検討されている活動内容がメディアも含めて公開されました。
記事の見出しは「分包機連動の標準規格」となっていますが、コンソーシアムで検討されているテーマは、もちろん自動化テクニカルな話だけではなく、記事本文や報告会での発表内容にあるように、実に多彩で実務的です。きっと、多くの視点やテーマで議論できる下地があったからこそだろうと思います。
それは、昨年から先行して行われていた厚労科研チームによるガイドライン(暫定版,以下GL)の存在です。このGLに散りばめられたテーマの数々がコンソーシアムをいざなっている。そう言っても過言ではないのではないでしょうか。
では、コンソーシアムの報告内容はGLと対比した際にどのような位置づけになるのでしょうか?ひと言で表すとすれば、おそらく「より、実務的」なのだと思います。
従って、記事タイトルにあるような「分包機連動の標準規格」の話も出てくるわけですが、これはGLでは「電子的に提供されたオーダー情報」とあることからも、GLが下敷きになっていることがわかります。その意味するところは、「指示内容の伝達に齟齬が生じないように」でしょう。
同コンソーシアムでは本邦に現存する主な分包機メーカー4社が一堂に会し、このテーマについて議論が行われています。この業界に身を置いて長くなった私からすると、このこと自体が画期的。4社が企業の枠を超えて、国民の薬物治療を間違いなくスムースに行えるよう、互いに手を取り合って貢献しようというわけですから。
データインフラに関わるようなことにおいては、どこかの1社が囲い込むという狭い視点で動いては国民が本来得るべき便益を損ねるわけで、あくまでもパブリックな視点が必要でしょう。そういう文脈からみても同コンソーシアムの活動は既に画期的な価値を生み出し始めていると言えそうです。
※筆者は同コンソーシアムに参加していますが、本記事においては語れる範囲で個人的な意見を述べている立場であることをご理解ください。
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