ダイエット目的 糖尿病治療薬 不適切使用で必要な患者に届かず
記事の通りで、トルリシティやマンジャロのような注射薬が不足していることは読者の皆様もご存じかと思います。現実的にはもっと根が深く、GLP作動薬の投薬に必須である血糖測定の実績がない保険診療のレセプトも実態としてはあるようで、もはや医師全体ののモラルの問題ともいえるでしょう。
残念ながら本件は、医師の診療の権利が強く反映されていて、法的には全く問題がないということが重要です。つまりいくら医師会や学会が声明を発表しても状況が変わることはありません。
問題点の整理
・自由診療クリニックのほうが納入価格が高いので卸としては利益があるほうへ販売する。
・円安進行で日本向けの製品供給が制限。
・医師のモラルに依存する制度設計
解決するのは時間のかかる課題が多いようですが筆者が体験しているアボット社のフリースタイル・リブレを使用した血糖測定センサーを薬剤師が推奨することで、糖尿病治療薬がその方に適切なものかどうか判断する目安にはなります。予防医療にも貢献できるのでこのような機器から一歩前進するのが薬局の役割なのではないでしょうか?
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