icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc

薬局DXニュース解説

2023.11.02

英独の医療DXのどちらを日本は追いかけるのか

  • facebook
  • twitter
  • LINE

デジタル医療データのEU共通基盤「欧州ヘルスデータ・スペース」(EHDS)創設の関連法案が2022年5月に欧州議会に提出された。完成すればEU市民は域内27のどの国でも自らの医療データを取り出し、医師の診察を受けられるようになる。ドイツは国内のシステムをEHDSに接続する時期を2025年に定めている。
片やEUを離脱したイギリスの医療DXは2019年のNHS長期計画で示された「医療も介護もデジタルファースト」が原点だ。新型コロナのパンデミック初期に医療崩壊に直面したジョンソン政権はデジタル化を推進。当時のハンコック保健相は「全ての家庭医はリモート診察をデフォルトに」と宣言したが、辞任することになる。
独立系研究機関ナフィールド・トラストのカリー局長補佐は「デジタルで問題が魔法のように解消するという期待が政治家には強すぎる」と述べている。

英独にみた医療DXの功罪 EU水準に追いつけ日本
日本の医療システムの現状とそのデジタルトランスフォーメーション(医療DX)について英国とドイツと比較した記事です。
日本はドイツの健康保険法を手本に現在の健康保険制度を制定しました。そのドイツはEUに所属していますので、EU標準の医療データシステムに自国システムを接続する方針であり、EU脱退したイギリスではコロナ禍で大きな被害を浴びたことがきっかけで医療DX推進が声高に言われていますが、空回りしているようですね。
特に、ドイツでの電子処方箋アプリの取り組みは注目に値します。薬剤師として、このようなアプリはポリファーマシー(多剤投与)問題を解決する可能性があると考えています。
電子処方箋が普及すれば、薬剤師はより効率的に、そして正確に、患者の薬物療法を管理できるでしょう。また、処方箋データが一元管理されることで、副作用や飲み合わせによるリスクも低減できます。

さらに、医療データのデジタル化は、薬剤師が提供する薬物治療の質を高める可能性があります。例えば、患者が持つ健康情報がリアルタイムで薬剤師に共有されれば、よりパーソナライズされた薬物治療が可能になります。

まずはDX以前のデジタル化を迅速に進める必要があります。
  • facebook
  • twitter
  • LINE

RELATED