【文科省検討会】コアカリ改訂案を了承‐各大学の運用に懸念も
薬事日報 2022.11.30の記事より
文部科学省の「薬学系人材養成のあり方に関する検討会」は25日、今年度改訂予定の薬学教育モデル・コア・カリキュラム(以下、改訂コアカリ)に関するパブリックコメント案を概ね了承したと報じられている。
この改訂コアカリの中で特に注目したいのは、「B. 社会と薬学」の中で「デジタル技術やビッグデータの活用方法と留意事項について理解し、情報・科学技術を利活用して、質の高い医療につなげる能力を身に付ける。」と明記されている点であると考える(詳しくは文部科学省「薬学系人材養成の在り方に関する検討会(令和3年度~)(第4回)配付資料」を参考として頂きたい)。
今回のコアカリ改訂では「各大学の責任あるカリキュラム運用のための自由度の向上」が基本方針にあり、各大学の薬学部が「デジタル技術・データサイエンス」の利活用に対する教育プログラムをどのように設定していくのかに、今後は注視していきたい。
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「誰がどうやって教えるんだ」という話題でもちきり。
ちなみにコアカリ改定案はこちら
https://www.mext.go.jp/content/20221124-mxt_igaku-0003.pdf
P.37 B-5-2 デジタル技術・データサイエンス
<ねらい>
デジタル技術やビッグデータの活用方法と留意事項について理解し、情報・科学技術を利活用して、質の高い医療につなげる能力を身に付ける。
<学修目標>
1)医療、保健、介護、福祉におけるデジタル技術の進展と活用状況を把握し、薬剤師に求められる役割発揮にデジタル技術の進展を利用する視点を持つ。
2)デジタル技術の利活用に係る課題について理解を深め、デジタル技術に係る倫理・法律・制度・規範を遵守して、環境や状況に応じ適切な判断に基づいて利活用する重要性を認識する。
3)医療、保健、介護、福祉におけるビッグデータの活用状況を把握し、データの特徴と留意点について理解を深め、特徴と留意点を踏まえた活用方法を立案する。
<学修事項>
(1)情報科学技術を取り扱う際に必要な倫理観、デジタルリテラシー【1)、2)、3)】
(2)医療、保健、介護、福祉におけるデジタル技術・ビッグデータに関連する法規制【2)、3)】
(3)医療、保健、介護、福祉におけるデジタル技術の活用例【3)】
(4)医療、保健、介護、福祉におけるビッグデータの活用例【3)】
(5)人々の健康に関する課題の抽出とデジタル技術及びビッグデータを活用した解決策を提案す
る。【2)、3)】