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薬局DXニュース解説

2023.10.11

薬局自らAI搭載アプリ開発の着眼点と実行力。

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栃木に本社を置く薬局企業、エフアンドエフが継続的に顧客の健康サポートを行うアプリを独自開発した。薬局に設置している各種健康測定機器による測定結果を、AIで総合的に分析・評価し、利用者に応じたアドバイスを表示するというもの。

第56回日本薬剤師会学術大会より
AI搭載アプリ開発で健康サポート機能を向上
健康測定機器の測定結果からアドバイスを自動で生成
AI搭載アプリ開発で健康サポート機能を向上 https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/202309/581342.html

DI Online さんの記事からです。


まず、この積極性が良いと思いました。

自らAIを駆使したアプリを開発して、健康サポート薬局としての業務を強化し、患者さんとの継続的な関係性も生み出し、場合によっては受診勧奨にもつなげる。

そして、家庭にはあまり普及していないものの、日常の健康状態を検討するのに役立つ測定機器を用いるという発想は、絶妙なポジショニングが張られていると感じました。

さらには、これを他の薬局や自治体にも販売していきたいと、マネタイズまで視野に。
額面通りに動けば、なかなかスジの良いプランになる可能性がありそうです。

AIにそこまでやってもらったら医療従事者の仕事が取られないか?みたいな感想を抱く方もいるかも知れませんが、ちょっと想像してみてください。淡々と(当たり前ですが)AIが検査結果を分析して活字でレポートを出してきても、医療の専門家・薬剤の専門家が患者の生活や価値観を踏まえたうえで、一緒に解釈してくれればどれだけ心強いか。

専門知識を有したプロフェッショナルのコミュニケーション勝負、やはり対人業務が重要ということにつながるのだと思います。

先日、スーパー銭湯で心電計を用いた健康アドバイスをしている場を訪ねてきました。銭湯を訪れたお客さんは、「ついでに」心電図を計測し結果を見せられ、雑談のような「気軽さ」で医師からのアドバイスを聞きやすい環境がそこにはありました。

この「気軽さ」を、全国6万を超える薬局でもプロデュースできれば、より多くの方たちの健康が損なわれる機会を解消していくことにつなげられそうです。

今回の記事はそんな可能性を感じさせるアイテムのひとつ、のような気がします。
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