ニューヨークと香港を拠点とするスタートアップのインシリコ・メディシンは、肺の難病「特発性肺線維症(IPF)」の治療薬候補を米国と中国の40カ所で60人を対象とした治験を実施するとのこと。
2021年以来、肝臓がんや乳がんなど12種類の新薬候補も同じ手法で設計しており、そのうちの3つの候補について既にヒトを対象とした治験段階にあると伝えている。
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記事の中では、製薬大手の仏サノフィや米ジョンソン・エンド・ジョンソンとは、将来的にインシリコの技術をライセンス供与するとの協定を結んだと伝えており、日本の製薬企業の動向も気になるところである。
AIの活用は創薬の分野においても新たなステージに入っているように思う。
しかし、AIだけで創薬の全てのフェーズをカバーできるわけではなく、人の関わる仕事の内容が変化しているだけであり、これらの変化に対応できる人材の育成が今後急務であることは言うまでもない。如何にして、AIを活用し、創薬を効率化させ、コストを下げていくのか?にも注目したい。
今後、さらに創薬へのAIの活用が進んでいけば、現在、治療方法のない希少疾患などに対しても低コストかつ素早い新薬の開発が期待できる。
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