アステラス製薬 「オンラインMR」を30人配置 医師の働き方改革など踏まえ要員数検討へ
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=74802
ミクスOnline さんの記事からです。
昔から言われていたことだとは思いますが、、、
医薬「情報」担当者というくらいですから、デジタル情報時代に親和性があるというか、大きな変容を迫られる職種のひとつだと、考えられていたとは思うのですね、MRは。
そういう意味では「オンライン」MRが配置されること自体は、何ら不思議なことではありません。「情報」は「オンライン」でも十分に伝わるのですから。というよりも、むしろ「正確・確実」に伝わるのではないでしょうか。テキスト情報や、ビジュアル情報も確実に伝えて、しかもしっかり残せることを考えれば、随分、有用だろうと予測します。
さて、課題は「オンラインMR」が始まったばかりで、MRの在り方が過渡期に差し掛かったということにあるような気がします。どういうことかと言うと、「オンライン」とはいえ、その実態は「リアル」な人間MRであること。
「人間」である以上、対応できるボリュームには普通のMR同様に限界がありますし、MR個々の知識レベルといったクオリティ格差もある。以上のようなことから、問合せに対してブレない対応をしようとすれば、「オンラインMR」であるにも関わらず、「エリア制」を敷く必要が出てくるかも知れない。
どんなに頑張って教育しても「人間」の能力やキャラクターは、不揃いだからです。いや、むしろ「不揃い」なのが「人間」の持つ魅力でしょう。
でも、一次対応としてブレないよう一元化する方が良いという前提に立てば、「オンラインMR」はやがて「AI」に置き換わっていくのが妥当な気がします。恐らく一度に対応できるタスク量も比べ物にならないのではないかと思われます。
では、「オンラインMR」は過渡期の時代におけるあだ花に終わってしまうのでしょうか?
私はそうは思いません。
なぜなら、一次対応の結果では満足できずに、AIを「超えて」くる問合せや、リアルな人間関係への欲求は必ずあるでしょう。その時、一次対応としてのAIから、その背後に控えていた二次対応としての「オンラインMR」、さらには三次対応の「リアルMR」へとエスカレーションしていく体制が求められるのだと想像します。
テレビが生まれてきてもラジオが無くならないように。
ネット社会が生まれてもテレビが無くならないように。
もちろん、従来通りの「リアルMR」として必要な人数は大きく減じているでしょうが、MRも時代の変遷とともに、そのスタイルや階層を増やしながら残っていくのだと思います。
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