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薬局DXニュース解説

2023.05.08

AIテクノロジーが服薬指導の前提を考え直させる

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順天堂大学、グローリー、日本IBMは、金融機関の窓口を訪れる高齢者の認知機能レベル(脳の健康度)をAIによって推定する「金融商品適合性チェック支援AI(人工知能)アプリ」を開発した。

順天堂大学・グローリー・IBMが開発した「認知機能推定AI」の実力
順天堂大学・グローリー・IBMが開発した「認知機能推定AI」の実力 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07889/?ST=ch_digitalhealth

日経クロステックさんの記事からです。

服薬指導の内容を高めるために薬学スキルを高め続ける一方、
うまく伝わるようにコミュニケーションスキルを高めることも求められる薬剤師。

患者との間で展開されるいわゆる対人業務を構成するこの両輪が、
それだけでは足らない時代に、今後突入してしまうのではないかと感じた記事。
紹介されているのは顧客の認知機能を予測するAIアプリなんです。

ある程度は予想できたことだとは思います。
顔認証もAIも精度を高めていくなか、両者の組合わせでなにが出来るかを考えれば、
想像できないほど、びっくりする内容ではないかも知れません。

むしろ、大切なのはこうしたテクノロジーの実装を
薬局・薬剤師の環境に当てはめた際にどんな景色が見えるのか?でしょう。

薬剤師が伝える「コンテンツ」=品質のアップは当然のこと。
それを上手く理解してもらえるために「耳を向けてもらう」コミュニケーション。
次いで第三の要素として、こちらに向かせた耳でそもそも「認知可能」かどうかの判断。
この視点も必要になってくるのではないでしょうか。

なにしろ、対峙する患者の多くは「高齢者」ですから。

もっと言えば、「認知が困難」なのか?
ひょっとすると「聴こえに難」があるだけなのか?
ここの峻別も出来ないと、随分、誤った対応をしてしまう可能性が高そうです。

私はやがて薬剤師の対人業務が通常運転になった暁には、
きっとその評価がおそらくQI(Quality Indicator)の形で行われると思っています。

その時に、この第三の要素、「認知機能」や「聴こえ」の問題が
クローズアップされてくる気がします。

今から「ヒアリング・フレイル」にも意識を持った方が良さそうです。
https://u-s-d.co.jp/hearingfrail/ (参考)
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