医師と患者の会話をAIで要約、「書類の自動作成」目指しスタンフォード大から起業
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07725/?ST=ch_digitalhealth
デジタルヘルスさんの記事からです。
以前、所属企業が診療所向け電子カルテを開発した時のコンセプト。
それが、「ブラインド・タッチで入力できる電子カルテ」でした。
当時、まだクリニックの比較的年齢が高めの医師の多くは、長いテキストをサクサク入力できるほどキータッチに馴染んでいなくて、電子カルテが持つ大量の機能を使いこなす運用と相俟って、その入力は面倒だと感じられていました。
そういえば、患者さんからも電子カルテを入力する医師が、自分の方をなかなか見てくれないという不満も耳にしていましたね。
そこで、診療プロセスを解析したうえで、テンキー様でシンプルなボタンに次の診療行為の選択肢を随時、変換して表現することで、僅かな場所を見るだけで入力できるようにしたというUIコンセプトだったのです。
それほどテキストの入力という「問題」は昔から大きい。
薬局でも薬歴を入力(作成)する時間が業務時間の15%前後と多く占めるデータを見たことがありますし、こちらは業務終了後にまとめて入力することが多いのではないでしょうか。
では、音声をそのまま拾ってくれるボイスチェンジャー的なツールがあったら良いのか?というと、それも上手くない。なぜなら、人の会話というものは結構無秩序に行われているものですから、そのままテキストデータにしてもとても使えません。
私は会議で昔からよくリアルタイム議事録を作成してきたので、これは痛いほどわかります。でも仕方ないのです。秩序だって順序良く話すだけの会議なんてあるわけないし、もしあったとすればそれはただの予定調和な儀式に過ぎないからです。
ましてや、カルテや薬歴のように、患者さんとのやり取りとなるともっと秩序は怪しくなるうえ、SOAP形式に整理し直すなどとても人間技、いやAI技ではありません。
しかし、この記事が紹介するAIは、なんと「SOAP」に沿って「要約」するというAI技ではない、それこそ離れ技をやってのけるというのです。そのアウトカムは記事をご覧いただくとして、「要約」どころか、「SOAP」まで区別するというのですから、これは大きな希望かも知れません。
医師のタスクシフト、薬剤師の時間創出、どちらにも強い味方となり得るDXテクノロジーに育ってくれるように期待したいと思います!
ああ、ボクのリアルタイム議事録作成、代わってくれないかな~(笑)
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