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薬局DXニュース解説

2025.11.26

オンライン診療は普及するのか~外来その3の議論より~

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新しい診療スタイルに「オンライン診療」が挙げられます。薬局ではそこから派生する「オンライン服薬指導」の処方箋獲得に熱量が注がれた時期もありましたが、すっかりトーンダウンしている印象です。
その要因に「オンライン診療があまり実施されていない」「オンライン診療が普及しなかった」が挙げられます。

普及するかどうかは、サービス提供側の医療機関の問題の他、患者側のニーズが大きく影響をします。現時点では「ニーズはあまりない」というのが答えのように思います。
その最たる理由として「医療アクセスの良さ」が挙げられます。

さてそんな状況ですが、どうにかこうにはオンライン診療を進めていきたいという国の方針ですが、11月7日に開催された中央社会保険医療協議会「外来その3」でオンライン診療について議論されています。

■11月7日中央社会保険医療協議会 外来その3
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001591979.pdf

方向性(国の考え)を理解(国の考え)するには、最終ページの「現状と課題」を見るのが一番早いです。
改定に向けた議論をする時間があとわずかという中で、オンライン診療について今後議論することはないと思いますが、現状を見る限りでは、あまり普及に対する施策を構築していくことは考えていない様子です。

かつて「遠隔診療」と呼ばれ、離島・へき地に対するビデオ診療を指していましたが、それが規制改革等により「だれでも・どこでも」となり「オンライン診療」と変わりました。新興感染症発生時には一定の普及を見せましたが、電話初診等を可能とする「0402通知」の影響が大きく現状に至ります。

今回の資料を見る限り、やはり「遠隔」という形での普及が最優先であることが見て取れます。
つぎに論点を見ていきます。普及するために要件等を緩和するというより、また評価(加点)し普及の追い風を吹かせるよりも不適切な診療の粛清ということがメインのようです。

一方で「遠隔診療」については「DtoPwithD」というへき地医療等における医療の質の向上に関する部分に対し評価をつけていく様子。今回の改定では「医療職者の地域偏在」が大きな課題となっています。
同様の、「DtoPwithN」などを活用し、医療資源の乏しい地域でどのように質の向上を図るのかがポイントになってくるようです。

では薬局としてどうしたらいいのか。それを知るためには診療報酬の動きも見ていかなければいけません。
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