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薬局DXニュース解説

2025.05.13

医療DXの現在地~マイナ保険証利用 薬局がトップ~

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令和6年度報酬改定では医療DX推進体制整備加算が新設され、マイナ保険証利用・電子処方箋導入・電子カルテ情報共有サービスの開始と進められています。

医療DXはこれからの医療政策の柱であり、次回改定でも大きな論点となります。新報酬から約1年経過した中で、現在の確認をしてみたいと思います。

まずは「電子処方箋システムの導入状況」です。当初、2024年度中の「概ね導入」を目標としていましたが、期中改定の結果を踏まえ、このような状況となっています。

【電子処方箋システム導入率】 ※デジタル庁「電子処方箋の導入状況に関するダッシュボード」
病    院  ・・  ・9.3%
医科診療所 ・・・16.0%
歯科診療所 ・・・  3.5%
薬    局 ・・・ 76.5%

期中改定により経過措置が設けられていた「電子処方箋システム導入」が見送りなった結果を大きく反映しているといえるのではないでしょうか(医科・歯科)

つぎに「マイナ保険証の利用率」です。2年に1度の改定を待たずに、算定に求められる持参率は随時見直されています。



薬局での利用率が最も高く「32.21%」、次に病院「29.74%」、診療所「29.36%」と続きます。
まだ普及しているとは言い難い状況ではありますが、着実に利用率は増加していることがわかります。
特に「紙の保険証の新規発行廃止」が始まった令和6年12月は大きく利用率を伸ばしています。

こちらは5月に行われた厚生労働省の会議の最新資料になりますが、すこしこれまでと傾向が変わったことをお伝えします。
こちらは4月3日に行われた同じ会議で使用されたスライドです。類似する資料ですが、薬局が最も低く、病院が最も高い数字となっています。そして利用率は「45.12%」となっています。

この差は、「レセプト件数べース」なのか「オンライン資格確認件数ベース」なのかの違いとなります。
かねてより混合されて使用されており、「薬局の利用率が最も低い」とされていたことに違和感を感じていましたが、5月資料からは「レセプト件数ベース」によるグラフに変わったことで「薬局での利用率が最も高い」というデータに代わりました。

電子処方箋システムの導入率も高く、マイナ保険証持参率も頑張っている。
この2つは次回報酬改定に向けて薬局の取り組みの積極性、施策への貢献度というポジティブな材料になるのではないでしょうか。
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