こちらはPHARMACY NEWS BREAKの記事です。
令和6年度改定は、6月から始まる初めての改定です。例年であれば4月に薬価改定・報酬改定があるので、いま時点ではある程度の結果が見えていますが、本改定では
・4月 薬価改定
・6月 報酬改定
・9月 地域支援体制加算の経過措置終了
・10月 医療DX推進体制整備加算の経過措置終了・報酬の見直し
上記のように複数回、報酬に関する変更が発生します。
上場企業の決算を見ていくと主要20社の上場企業の内、15社が増収となっているが増収した企業を含む17社が赤字や減益になったとしています。
大手企業の増収は主に「M&A」や「新規開局」が考えられますが、中小企業の店舗増加は頻繁には行えない状況です。大きくの企業で現状維持といったところではないでしょうか。
昨年と企業規模が変わらない中でシンプルに「報酬改定の影響がどうなのか」を検証していくことが非常に重要です。
毎年薬価改定が続いているので一般的な第一四半期(4月~6月)は医薬品価格が決まっていない状況下と思います。その中で利益率を出すことはあまり意味を持ちません。
重要なのは「1枚当たり薬剤料」「1枚当たり技術料」がどのように変化したのかということです。
薬剤料の変化からは薬価改定の影響が見えてきます。技術料の変化からは報酬改定の影響が見えてきます。
4 月・・・3月と比較し薬剤料がどれだけ下がったのかを把握
6 月・・・4月と比較し技術料がどれかけ変化したのかを把握
10月・・・地域支援体制加算経過措置終了に伴う影響の把握
11月・・・医療DX推進体制整備加算の経過措置に伴う影響の把握
技術料は利益を意味することなので、改定結果による減益は経営にも大きな影響を与えます。
数字を見える化することで「何をしなければいけないのか」という目標も見えてきます。
「過去の数字は過去のものでしかない」という方もいるかもしれませんが、改定結果の影響による事業譲渡や廃業が近年増えています。数字をしっかり確認する、理解するということが非常に重要と言えます。
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