メディカルシステムネットワークが傘下の「なの花薬局」において、NTTドコモのヘルスケア推定AIを活用した服薬フォローアップの実証事業を開始したニュースです。
注目すべき点は、「かかりつけ薬局」の概念をより深化させようとする試みであることです。
従来の薬局では、患者さんが来局した際の短時間の対話や処方箋の情報のみで服薬指導を行うことが多かったですが、この実証事業では患者さんの日常生活の情報をAIで分析し、よりきめ細かなフォローアップを目指しています。
これは、薬剤師が単なる調剤業務だけでなく、患者さんの生活全体を見据えた健康管理のパートナーとなることを意味しており、薬剤師の役割の拡大と専門性の向上につながる可能性があります。
また、AIを活用して睡眠時間や外出状況などの生活情報を分析することで、薬の副作用の早期発見や新たな疾患の兆候をいち早く捉えられる可能性があります。これは患者さんの安全性を高めるだけでなく、医療費の削減にもつながる可能性があり、社会的な意義も大きいと言えるでしょう。
AIによる分析結果を過度に信頼せず、あくまで薬剤師の専門的な判断を補助するツールとして活用することが重要です。
マネタイズは困難ですが、このような取り組みが成功すれば、薬局が地域の健康増進の拠点としてより重要な役割を果たすことができるようになる可能性があります。
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