日本、自己評価で最下位
~ヘルスリテラシー国際調査~
今回の調査では、ヘルスリテラシーの自己評価を10点満点で行った結果を示しています。
最下位の日本は5.4点、トップの中国が7.8点、2位の米国が7.6点など、他の5カ国が7点台であったのに比べて、日本は低い結果でした。
この結果を受けて、京都大学大学院医学研究科の中山健夫教授(健康情報学)は「情報を読み解く教育を受けてこなかった。科目として情報が取り入れられたのは約20年前なので、今の40歳以上の人は学校で学ぶ機会が無かった」と指摘しています。
加えて、一方では「情報」が中学や高校の教科になったことは大きな意味を持つ。内実のある教育が期待される」と話しています。
国が考えているSociety 5.0の実現には、スマートウォッチなどのウェラブルデバイスなどを用いた、日常生活における健康状態の確認も重要となります。記事では、デジタルツールの健康管理への活用についても国際比較の結果を載せていますが、中国81.0%、米国67.0%、英国55.0%で、最下位の日本は39.2%です。
地域の薬剤師の役割の中に、国民のヘルスリテラシーの向上があります。
医師に時間がないのであれば、薬剤師がヘルスリテラシーの向上に対する情報発信を行うことが重要です。
現状、医療情報は玉石混交の状態なので、薬剤師が情報の交通整理を行い、エビデンスレベルの高い情報の選択を支援することでも、ヘルスリテラシーは高まるものと考えます。
いずれにしても、最下位であれば、あとは這い上がるだけです。
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