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薬局DXニュース解説

2023.08.10

医薬品広告の規制と商習慣 ~カズ起用めぐる大正製薬×サントリーの広告問題から

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大正製薬は長年「リポビタンD」の広告に三浦知良を起用しており、その契約を広告代理店の株式会社ハットトリックと結んできた。このほど大正がリポビタンDの錠剤タイプ「リポビタンDX」の広告にも三浦を起用しようとしたのだが、ハットトリック社は「錠剤」については契約書に規定がないと拒否。そのような中、サントリーウエルネス株式会社の錠剤タイプの健康食品の広告に三浦を出演させた。これに対して大正は訴訟を起こすが敗訴、「スポーツ選手や芸能人の広告起用にかかる業界の慣習を揺るがす事態」と憤りの声明を出すも、賛否両論の物議を醸している。

大正製薬がカズを巡り敗訴も激怒「スポーツ選手や芸能人の広告起用にかかる業界の慣習を揺るがす事態」と声明…賛否を呼ぶ
記事内容の通りで、医薬品業界の常識はその程度と言われてはそうなのですが、契約に記載が無ければ有効性が無いのは明確でしょう。今問題になっているのがその業界の常識すべてです。

各種業界の常識が問題になっている事案

・中古車販売業
・大学の体育会

そして私たちにも関連の深い
・医薬品卸業
・医薬品製造販売業
・痩身自由診療のネット広告

医薬品や医療については厳しく広告の制限があって医療用医薬品・病院・診療所は自由に宣伝することはできません。OTC医薬品も一部限られた表現の中で対応しているのが現状ですが、有名人や芸能人との相当高額な契約によって製品をイメージして購買を喚起する手法は過去も将来も変わらないですね。

医薬品のCMではないですがコロナ時に撮影現場の衛生指導担当者として立ち会ったことがありますが、クライアント・広告代理店・制作会社の関係性は非常に強固で、クライアントと芸能人(事務所)についての力関係はクライアントの方が強いイメージです。本件は一般的な業界は強気な担当者を充てるという常識が製薬業界には通じなかったという事でしょう。
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