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薬局DXニュース解説

2023.05.17

医師国家試験に合格するAIをより高めるためには

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チャットGPTやGPT-4を活用して2018~2022年の5年分の医師国家試験を解かせた結果、チャットGPTはいずれも不合格だったが、GPT-4は5年分すべてで合格ラインを上回ったという。
その一方、AIは妊婦の患者には投与できない薬剤を選んだり、患者に対して安楽死を促すような言葉がけを「適切な対応」として選択したりした。

最新版AI「GPT―4」、日本の医師国家試験で「合格」…安楽死などでは不適切解答
GPT-4は、膨大な量のテキストデータでトレーニングされた大規模な言語モデル(LLM)です。
テキストの生成、言語の翻訳、さまざまな種類のクリエイティブコンテンツの作成、質問への回答を有益な方法で行うことができます。しかし、GPT-4や5月11日から日本でも使えるようになったBardが医療分野で使用される前に、いくつかの懸念があります。

まず、GPT-4は決まった答えのある問題への回答はある意味人以上に正確ですが、人間の医師と同じレベルの理解や臨床判断能力を持っているわけではありません。

第二に、GPT-4が誤った情報を広めるために使用される可能性があります。
GPT-4は、テキストの生成に非常に優れています。これは、誤った情報や誤解を招く情報を作成するために使用される可能性があることを意味します。
GPT-4は、医療アドバイスを提供するために使用されるべきではなく、医学トピックに関する専門家のアドバイスに取って代わるべきではないことを患者に警告することが重要です。

第三に、禁忌肢を間違えているという事実です。禁忌肢(四択問題などの選択問題で選んだ時点で失格になるような選択肢)は2019年から薬剤師国試でも導入されました。
医師国試に禁忌肢があるのは、人の命に関わる医療の現場で、患者さんの病状を悪化させるような選択をしてしまったり、毒になるような薬を選ばないためです。


対策としては、以下のようなものになるでしょう。
医学書や医師国家試験の過去問題集や模試などを追加学習させることで、AIがより正確で有益な回答をできるようにする。
画像認識用のCNN((Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)を追加することで、AIは画像を含む問題を解くことができるようにする。
禁忌肢問題などに対応するために人間の医師のフィードバックなどでチューニングを施す。
これらで、AIはより正確で安全な回答をできるようになることにより信頼性が高くなり、医療分野でより広く使用されるようになるでしょう。
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