病院のETC化を目指して2023年4月から電子診察券の導入開始について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000029833.html
PRTIMES さんの記事からです。
「病院のETC化」って、非常に興味深いキャッチフレーズですね!
病院であれ、保険薬局であれ、
患者さんとのコミュニケーションは2つに大別されると思います。
ひとつは、もちろん診てもらった医師から診断や治療方針について受ける説明、
これが薬剤師であれば医薬品を通じた治療を補助する服薬に関する情報提供などです。
これらは「医療サービス」そのもの、本質ですね。
ここの質と量を担保することは、基本的に患者の満足度を高めること繋がります。
他方、ふたつめとして、医療サービスとは直接関係のないコミュニケーション。
それが、この記事で触れられている「受付」や「会計」のやり取りになります。
こちらは患者がそれを目的に訪れたわけではないので(例外は除く)、
一般的にはなるべく簡素に、時短が望まれるでしょう。
そうした背景を鑑みてみると、病院のETC化には期待が寄せられるというもの!
①再来受付機にスマホをタッチしたら当該患者データが電カル端末に準備される。
②患者のスマホには訪れるべき診察室と経路が示された院内MAPが表示される。
③診察後は薬剤部の調剤パート毎の準備状況と待ち人数・目安時間が提示される。
④投薬後は料金が示され会計装置にスマホをかざすだけで各種支払方法に対応可。
⑤会計後は患者が希望する保険薬局に対して処方箋データを送信することが可能。
おおよそこんな流れを想像しますが、まだ③は実装していないでしょう。
こうした記事を読んで薬局が何を考える必要があるか?
③のようなインフォメーションは自局の患者に出来ないのだろうか?
そして⑤を取りこぼさないために、主な処方箋発行元と常に情報交換を密にしよう!
そんなところなのでしょうが、
再来受付機の販売経験がある立場から個人的にひとつだけ注意点を。
それは「杓子定規に運用しない」ことです。
あくまで病院側は患者も病院も双方にとっての効率化を目指して、導入するわけです。
それでも、必ず機械を前に戸惑う、操作出来ない、主に高齢者の方は出てきます。
いくら簡単な操作性を有した装置であっても、です。
従って、患者満足度を高めたければ、ここはHigh-Techには脇に下がってもらい、
ヒトによるHigh-Touchなコミュニケーションで補うしかないと思います。
こうしたHigh-TechとHigh-Touchの妙、バランスが大切だと言えるでしょう。
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