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薬局DXニュース解説

2024.03.29

AIは新時代へ 白衣を着たヒューマノイドロボットが人間の隣で働く日は来るか?

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米国の半導体大手NVIDIAは3月19日、ヒューマノイドロボットが人の動作や言語を学習できる革新的なAIモデル「Project GR00T」を発表した。同社の最新技術により、将来的にロボットが人間と自然な対話を交わしながら、さまざまな作業を人間に代わって行うことが可能になるという。

米国の半導体大手NVIDIAは3月19日、ヒューマノイドロボットが人の動作や言語を学習できる革新的なAIモデル「Project GR00T」を発表した。同社の最新技術により、将来的にロボットが人間と自然な対話を交わしながら、さまざまな作業を人間に代わって行うことが可能になるという。
NVIDIAがヒューマノイドロボット向け Project GR00T基盤モデルとIsaac Roboticsプラットフォームの主要アップデートを発表
ロボットは人の行動を観察することで、自然言語の理解、動作のエミュレーション、現実世界の認識と適応、対話能力を身につける。Agility Robotics やSanctuary AI などの企業がこのAIを活用し、ロボット開発を加速させている。
「AIロボットが人々の日常をサポートする時代が到来する」と、NVIDIAの責任者は自信を見せた。同社はロボットエコシステムを支援するため、主要企業向けの統合プラットフォームの構築も進めている。

対岸の火事では済まないかもしれない。医療への応用は待ったなし

近未来の話しのように聞こえるかもしれないが、慢性的な人手不足である医療現場で導入が模索されるのは必然だろう。では、仮にこのヒューマノイドロボットが調剤室に入ってきた世界線ではどのような風景になるか? 考えてみよう。

調剤業務の自動化
ロボットが処方箋を読み取り、必要な薬剤を正確に計量・調合する。調剤済みの薬剤を患者ごとに分包し、薬袋に詰めて適切に仕分けする。また、抗がん剤や麻薬製剤のような注意を要する調剤なども任させれるだろう。ネットワークに繋がっていれば、薬剤の在庫管理や発注業務も並行して自動化するだろう。

患者対応の補助
患者からの質問に自然言語で対応し、服薬指導を行うようになる。また適切な情報端末を使い、視覚的にわかりやすく患者の母語を使い訳して説明することも可能になる。さらに、患者の様子を観察し、副作用の有無や相談への対応を判断する。

すでに、一部のヒューマノイドロボットは、コーヒーを淹れたり、服を畳んだり、自動車のタイヤを交換したり、倉庫内で軽作業をこなすなど、実験的に導入されている。その延長線上で医療でも単純作業から高度な業務まで幅広く自動化・効率化が可能となり、医療現場の人手不足解消として導入が模索されるはずだ。

ロボット時代の人間の薬剤師の役割とは?

こうなると、もう人間はいらない時代になるのかもしれない、と肩を落とす諸兄もいるかもしれないが、安心して欲しい、結局のところ、ロボットが奪うのは仕事ではなくタスクだからだ。
人間にしかできない普遍的な価値とは何かを考えると、「人間性」「思いやり」「創造性」といった点が重要になってくる。

ロボットやAIは計算やプロトコールに従った対応しかできないが、人間には状況に応じた柔軟な判断力と、暖かい人間味がある。また既存の知識に基づく対応にとどまらず、新しいアイデアを生み出す創造性も人間ならではの強みと言えるだろう。

薬剤師業務においても、患者一人ひとりに合わせた思いやりの心と創造的な対応が、ロボットには難しい部分だ。人間だからこそ提供できる、温かみのあるケアとカスタマイズされた最適な薬物療法の案内が、ロボット時代にあっても価値が認められるはずである。
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