認知症ケア、AIが熟練の助言 ベネッセスタイルケア
記事にある事例として服薬に関するものがあったので紹介したい。
「最後の排便から数日経過している。下剤の種類や内服のタイミングが合っているか主治医などに相談しましょう」「睡眠時間が少ないです。寝る姿勢を改善してみましょう」など、BPSDの発生要因の候補やケア方法を具体的に挙げて、マジ神AIが助言をくれるとのこと。
マジ神AIが介護で助言する内容は、社内で専門性の高い介護職員と認定されている「マジ神」の知見をマジ神AIに採り入れて精度を高めている。そのマジ神が介護した100人の入所者データや介護の仕方などを分析して作成されたものということで、さらにデータ増やすことで、熟練度が増すことが期待できる。
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記事では、「介護職員が研修を積んでいけば誰でもマジ神のように対応できるわけではない」とある。これは薬剤師も同じではないかと、私は考える。
少子高齢化で介護人材の不足が懸念されるなか、人材確保だけでなく介護の質を上げていくことも重要なのは、今後の日本の人口動態をみても明らかである。
記事では、マジ神AIによって介護全体の質を高い水準に引き上げようとしているとあるが、日本において解決すべき大きな課題に取り組んでいると考えており、成果の出ることを期待したい。
また、マジ神AIが成功すれば、在宅医療で活躍する薬剤師に対しても、熟練の助言が得られると考えている。既に検討されているとは思うが、介護にとどまらず、医療との連携も念頭に入れて開発を進めて頂きたい。
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