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薬局DXニュース解説

2023.03.28

OTCの選定支援アプリから考えるセルフメディケーションの在り方

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ドラッグストアなど1,000店舗規模でOTC販売支援システム展開しているウィルベース株式会社が生活者向け市販薬(OTC)選定支援アプリ『CureBell』を開発した。

生活者にとって、OTCは処方箋を必要とせずに買うことができる身近な医薬品である。しかしOTCは約1万2,000品目あるとされ、店頭では数多くの種類が並び、適切なものを選ぶのに苦労することも多い。
インターネットでの購入も可能であるが、多くのサイトでは適切なものを簡単に選ぶことが難しい。
加えて、OTCも医薬品であり、選び方、使い方を間違うと副作用などが起こる可能性があり、薬剤師等のアドバイスを受けるか、自身で慎重に選ぶのかを求められる。

ウェルベース株式会社は、ドラッグストア、薬局等に対し、来店客の接客応対と市販薬等の選定に用いるシステム『Dカウンセラーneo』を提供し、来店客の症状や既往歴、嗜好に合った市販薬等の短時間での選定を支援している。
今回、「私たちが市販薬をもっと便利に、かつ安全に選べたら」との思いから、生活者向けにアレンジしWebアプリ『CureBell』として開発、リリースしたとのことである。

テストマーケティングでは、CureBell利用者95名の72%が「また使ってみたい」と回答。使ってみたいシーンとして、ドラッグストアに行く前やドラッグストアでの市販薬の選定時が85%。
また、3分の1程度の利用者が購入時に都度スタッフに相談していたが、相談したいときになかなかスタッフがつかまらず自身で選んでいる方が30%との結果であった。



この「Cure Bell」という生活者向けの市販薬選定支援アプリそのものにも興味があるが、この記事にあるテストマーケティングの結果から今後のOTCによるセルフメディケーションの在り方を考えてみたい。

「OTCの購入時に3分の1程度の方が、購入時にスタッフに相談している」とあるが、まずこの割合が低いものと考えている。
さらに、相談したいときにスタッフがつかまらず自身で選んでいる方が30%とのことで、医薬品の適正使用の観点から考えても問題があると言わざるを得ない。

こうした問題点の解決に「Cure Bell」が貢献すること期待すると同時に薬局やドラッグストアにおける薬剤師や登録販売者の人員配置や生活者の専門職へのアクセス方法についても改善されること期待したい。
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