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薬局DXニュース解説

2023.10.10

【新年特別企画】どうなる?2023薬局DX ~PDXコメンテーター陣が大予測!

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DXがさらに加速する2023年の薬業界?を大予測。電子処方箋は?オンライン診療・服薬指導は普及するの?これから成長する業態は?2024年調剤報酬改定はプラス?マイナス?当PDXの有識者コメンテーターの皆さんに予測していただきました。

2023年が始まりました。
今年は電子処方箋の運用開始がまもなく1月26日にせまり、薬局のデジタルトランスフォーメーション(DX)化に向けた環境も大きく変わりつつある情勢です。
そこで当サイトでは特別企画として、ニュース解説を担当しているコメンテーター各氏にアンケートを実施。
「電子処方箋」「オンライン服薬指導」などの今後の動向について予測して頂きました。
薬局DXは今年どうなっていくのでしょうか?

【回答者】
郡司昇 店舗のICT活用研究所 代表
駒形公大 株式会社Kaeマネジメント 代表取締役
土井信幸 高崎健康福祉大学 薬学部 准教授
富澤崇 株式会社ツールポックス代表取締役
水八寿裕 株式会社実務薬学総合研究所 代表取締役
峯啓真 株式会社シェアメディカル 代表取締役CEO
森和明 株式会社ユヤマ 学術部
山村真一 一般社団法人保険薬局経営者連合会 代表
(50音順)

Q1.電子処方箋は普及すると思いますか?

Q2.(Q1の回答の)理由をお書き下さい

「電子処方箋は普及する」と回答した理由

生活者、医療機関、薬局それぞれメリットがあるため。
詳細はダイヤモンド・ドラッグストア次号に書きました。
via 郡司
「一気に」とはいかないまでも、その「有用性」や「利便性」から徐々に広がると考える。ベンダーの対応スピードの限界や、医療受益者のコアが高齢者であることが「一気に」ではない理由。
via
政府の強引とも言えるくらいのマイナンバーカードの普及策でマイナ保険証の所有率が上がる事が予想される。
via
電子処方箋を普及させる事は国の決定事項である以上、普及までの時間はかかるにせよ普及していく事になります。しかも薬局は電子処方箋受け入れインフラなので、普及を待つのではなく早急な受け入れ態勢の体制が求められます。
via 山村

「電子処方箋は普及しない」と回答した理由

電子カルテの普及がまだまだだから。
via 富澤
処方箋を応需する薬局だけの問題ではなく、処方箋を発行する側の病院、利用する患者側の問題もあるので、様々な課題を解決しながらの低調な船出であると考えます。
via 土井
HPKI以外のマイナンバーカードでログイン出来るようになれば少しは普及するだろう。その他患者メリットが感じられない状況であれば時間がかかるであろう。
via
急速に普及するほどあまりメリットはない。オンライン診療など一定の分野では流れがスムーズになるので、運用はされると思う。
via 駒形

Q3.オンライン診療は普及すると思いますか?

Q4.(Q3の回答の)理由をお書き下さい

「オンライン診療は普及する」と回答した理由

一部の積極的なクリニックが件数を伸ばすと思う。
via 富澤
感染症の状況を考えれば、少しずつ普及していくと考えます。
しかし、どの状況を「普及」と考えるのか?が重要です。
普及することを願い、「普及する」としていますが、これから様々な事例を重ねていき、より地域や日本の現状にあった形へで普及していくと考えます。
そのためにも「エビデンス」の積み重ねが、大切であると考えます。
via 土井
広く自費などを含めて普及は考えられる。しかしながら、当日の処方が望まれる風邪などに対してはやはり対面での診療が強いと思われる。皮膚疾病やアレルギー等の急性期であるが発熱や体調不良を発しない疾病では簡易アクセスが可能となり利用者は増えると考える。
via 駒形
「今よりは」進むという解釈。電子処方箋とCOVID-19との相乗効果も多少あるのではないかと考える。COVID-19がさらに感染者数アップ×重症化率ダウンになれば加速要因になり得る。
via
対象疾患を拡大すれば、マーケットサイズが拡大するため一気に普及が進む可能性も
via
医師はオンライン診療をするかしないかを選択できますが、患者はオンライン診療を行う医師を選択出来るようになるので、そのような患者の広がりとともに徐々に普及していくことになるでしょう。また一定程度普及してくると、オンライン診療していなかった医師たちも、患者を選んで利用するようになるでしょう。
via 山村

「オンライン診療は普及しない」と回答した理由

(以前ダイヤモンド・リテイルメディアで書きました。)
https://diamond-rm.net/technology/93921/
via 郡司
通常診療に大きな問題点がない限り、現状以上の進展は無いと感じる。
via

Q5.オンライン服薬指導は普及すると思いますか?

Q6.(Q5の回答の)理由をお書き下さい

「オンライン服薬指導は普及する」と回答した理由

オンライン診療の普及とは関係なく、集中率を下げたい薬局が積極的に取り組むと思う。
via 富澤
待ち時間の工夫や配送などと組み合わせで徐々に浸透すると思われる。特にリフィル処方との相性は良い。
via
Q2,Q4に記述した理由とそれほど相違ないが、「薬」はモノありきなので、電子処方箋やオンライン診療よりは普及圧力度合がやや低いように思える。
via
Amazon薬局に代表されるサードプレイス業界の薬局参入が引き金となり、従来の門前モデルが見直される可能性がある。
via
オンライン服薬指導は、必ずしもオンライン診療の普及とパラレルではなく、薬局の付加機能、サービスメニューとして普及していくことになると思います。
via 山村

「オンライン服薬指導は普及しない」と回答した理由

(ダイヤモンド・リテイルメディア参照)
https://diamond-rm.net/technology/93921/
via 郡司
オンライン服薬指導には薬の配達という課題があるので、2023年の急速な普及はないと予想している。しかし、Amazon薬局の動向次第では、状況は一変するかも??です。
via 土井
オンライン服薬指導に求められるテレビ電話のハードルは高い
via 駒形

Q7.今後成長するのは、どの業態だと思いますか?

≪選択肢≫
調剤併設ドラッグストア/物販寄りドラッグストア/大手調剤薬局チェーン/中小調剤薬局チェーン/パパママ薬局・個人経営/その他
・調剤併設ドラッグストア 6票
・その他 2票

「その他」の回答

従来のスタイルの薬局経営には限界があり、複数の業種とのコラボ的な運営が必要になると思われる。
via
「業態」というよりも、それぞれの業態内で自身の的確なポジションを築き、磨き上げられた法人が顧客に支持され、成長すると思う。
via

Q8.いま注目している企業・法人はありますか?またその理由もお答え下さい。

注目企業:日本IBM
医療分野におけるAIやメタバースの活用に対するチャレンジングな取り組みを様々な法人とコラボレーションして行っているため。
日本IBMと順天堂大の取り組みなどにも注目してます。
(参考:https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1034848
via 土井
ドローン開発企業 物流へのインパクト
via
オーケーマートのようなスーパーマーケットの調剤併設
via 富澤
hyuga primary care。在宅に特化したチェーンとしてどこまで市場獲得していけるのか。上場系大手企業とは違った戦略のため、中小薬局にとっても「在宅」という点からベンチマークすべき企業
via 駒形
島津製作所さん。認知症の原因のひとつと考えられている脳内のアミロイドβ蓄積量を、血中バイオマーカーの測定する技術を有しているため。もちろん「対人業務の時間創出」という意味ではYUYAMAにもご期待ください!
via
アインHDの 事業別売上構成や営業利益内訳をみてもファーマシー事業がリテール事業を圧倒しており、中長期的にみてもファーマシー事業へのより一層の傾斜が見込まれるため。
via
特になし。調剤という点でイノベーティブな企業は現状日本にありません。
via 郡司

Q9.2024年調剤報酬改定はプラスかマイナスか、どちらだと思いますか?

「プラス」と回答した理由

本当はマイナス改定にしなければいけないと思っているが、見せかけだけでもプラスになるのではと予想。理由として昨今の物価高などへの配慮が考えられる。しかし、予算の割り振りは明確ではないので、プラス改定ではあるが、点数配分によっては実質マイナスという内容もあり得る。
via 駒形
調剤全体では「不変」だと想像するが、この社会が求めている超高齢社会における薬局の在り方をフォローする限りにおいては、「プラス」だと考える。それで全体が「プラス」になったとしても、医療全体では臨床的にも経済的にも良いパフォーマンスが出せるはずなので、日本にとって良いことだ。
via
地域支援体制加算2の算定が貢献したと思います。
via 山村

「マイナス」と回答した理由

国民医療費高騰、政府財政悪化。
via 郡司
薬剤師は医師のタスクシフティング・シェアの議論において他職種と比較して出遅れているため、2024改定はマイナスと予想する。
via 土井
薬価制度の見直しなど優先すべきものが多く、実質はマイナスではないがプラマイ無しが落としどころではないか?
via
引き続き財務省を中心とした引き下げ圧力が根強い。また日本薬剤師会の政治力の弱さも押し切られる原因
via
* * * * *

いかがでしたか?
電子処方箋、オンライン服薬指導、診療の普及、2024年改定、それぞれの項目に対して見方も分かれる形となりました。
変化著しい情勢を見極める上でも、ぜひ今後ともPHARMACY DX NEWSを情報源としてご活用下さい。
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