こちらはPHARMACY NEWS BREAKの記事です。
悩ましい妥当な「委託料」の設定
https://pnb.jiho.jp/article/239203
調剤の一部外部委託の実証実験が行っていますが、委託に伴う「委託料」をどうするのか、これからの課題に挙げられます。
紹介している記事では、委託料の原資は「外来服薬支援料2」で9種類の薬剤を3包28日分で、136点とし、これを上回らない額を想定としています。
外部委託に関しては、委託料のほかに「調剤報酬上の評価」も並行し考えていく必要があると個人的には考えています。今回、記事では「外来服薬支援料2」を上げていますが、委託薬局では調剤業務をしていないので、「薬剤調製料」の算定をしていいのかという疑問が出てきます。
そうなると、当然ながら実業務をしていないのであれば、委託薬局で「外来服薬支援料2」を算定することもおかしな話です。確かに、外来服薬支援料2は令和4年度改定で一包化加算という対物的な報酬から、指導を伴う対人報酬という位置づけになりましたが、実態は。。。
調剤の外部委託は進むことが前提なので、最終的には「かなりパワープレー」で制度化すると思っていますが、また制度が複雑になると予想しています。
今回の対象となる処方箋の技術料単価はわかりませんが、1,360円となるとそこそこ大きな金額です。それだけの利益を対人業務で補うとなると結構大変な気がしています。さらには「薬剤調製料も」となるとなおさら。
個人的にはチェーン薬局の集約化のための制度であり、個人薬局からすると「利益を払い出してまで・・・」というのが正直なところだと思います。
報酬改定も含め、うまく運用すれば業界が対人業務に進むきっかけになるのかもしれないですし、失敗すれば規模のある企業にとって優位性の高い効率化に終わります。
「忙しくてできないなら外部委託すればいいでしょ?」という減算改定が来てしまうような気がしています。
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