かかりつけ薬局に電子処方箋の自動送付を検討:日経DI
電子処方箋の機能拡充の中でも、処方箋の事前伝送は特に注目すべき変化と考えます。
患者さんがあらかじめ「かかりつけ薬局」を設定しておくことで、電子処方箋が自動的に薬局に送付される仕組みが提案されている。これが実現すれば、患者の利便性は大きく向上するだろう。アメリカではかなり以前からこういう形が普通になっている。
現在でも、患者さんが引換番号を薬局に事前に伝達すれば、来局前から調剤準備を進めることができるが、引換番号を伝達する手間は存在します。事前伝送の仕組みができれば、この手間が省けるだけでなく、薬局での待ち時間も大幅に短縮できるはずです。
さらに、薬局は、患者の来局前から調剤準備を進められるため、業務の効率化につながります。
患者さんがかかりつけ薬局以外を訪れてしまった場合の対応など、運用面での課題も想定されますが、事前伝送の仕組みを設計する際は、こうした不測の事態にも柔軟に対応できるよう考慮しておけば多くのケースは防止できます。
処方箋の事前伝送は、患者さんと薬局双方にメリットをもたらす可能性を秘めている。単なる利便性の向上だけでなく、薬物療法の安全性確保という観点からも、大きな意義があると言えます。
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