ドローン実証実験を奈良市東部地域で実施~レベル3.5飛行による処方薬配送及び災害時の医薬品配送に向けて~ - 奈良市ホームページ
過疎地域におけるドローンの活用は、医療や災害対策の面で大きな可能性を秘めています。定期的な処方薬の配送や、災害時の医薬品供給ルートの確保は、地域住民の健康と安全を守る上で重要な取り組みだと言えるでしょう。
しかし、過疎地域が抱える課題はそれだけではありません。日常生活に欠かせない食料品の確保はそれ以上に大きな問題です。高齢化が進み、自家用車の運転が困難になる住民が増える中、遠方の店舗まで買い物に行くことは容易ではありません。
ここで注目したいのが、医薬品と食料品の共同配送です。ドローンを活用し、両者を一緒に運ぶことで、配送の効率化と住民の利便性向上が期待できます。例えば、週に1~2回、決まった曜日に食料品と医薬品を配送するサービスを導入すれば、住民は買い物の負担を大幅に減らせるでしょう。
世界最大の小売業Walmartは本社のあるダラスの2店舗から10マイル(16km)エリアへ10ポンド(4.5kg)の買い物をドローン配送しています。そのWalmartも当初は4ポンド(1.8kg)という制約がありましたが、挑戦し続けることで進化しています。軽くて運びやすいのでドローンのテストでは医療用医薬品が対象になりがちですが、ドローン事業者を維持するための収益を確保することが難しいので進化し続ける必要があるでしょう。
医療用品と食料品の配送を組み合わせることで、一定の需要を確保し、事業を維持しやすくなるのです。
もちろん、実現には克服すべき課題もあります。ドローンの運航ルートの設定や、配送拠点の整備、鮮度の維持など、検討すべき点は多岐にわたります。
将来的には、ドローンの活用がさらに広がり、過疎地域の生活インフラの一部として定着することを期待したいです。
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