不満買取センターのInsight Techが、「薬局・ドラッグストア」に関する不満トレンドをまとめたレポートを公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000083450.html
株式会社 Insight Techさんのプレスリリースからです。
個人的には初めてきいた〝不満トレンド〟
〝不満買取センター〟と名付けられた事業では、生活者から色んな分野の不満を毎日20,000件も集めて、約4,000万件ものビッグデータを構成しているなんて、ユニークな調査会社があったものですね!
この記事はそのビッグデータの中から年間で約30,000件にのぼる〝薬局・ドラッグストア〟に関する不満を解析したのだそうです。無料でダウンロードできるので、ちょっと拝見してみると、さもありなん。
不満ファインダーという独自のアプリにかけて、色々な角度から解析された結果が提示されているのですが、やはり目につくキーワードは〝待ち時間〟と〝在庫管理〟の2点。あとはPHRに関する共通基盤の整備ですかね。確かに生活者目線に立つと、例えば電子おくすり手帳は各社で作っている場合ではないですね。
このアプリは不満の量と質(感情の強さ)の二軸で二次元マトリクスを生成し、潜在課題・顕在課題・一般課題・課題無しの4象限をビジュアルで分かりやすく提示してくれます。提示された結果は非常に見やすくなっているので、あとはこれをどう解釈するか?のセンスが問われるのだと思います。
例えば、よく目にする〝待ち時間〟の問題。これなど、わざわざ報告書で提示されなくても薬局・薬剤師サイドは意識しているはずですが、本当にその〝量〟の面を鵜吞みにしても良いのかどうか。同じ時間でもクロノスではなく主観で伸縮するカイロス的な時間も存在するわけで、実際に薬剤師が思っているほどには、患者が待ち時間を重視していなかったという報告* もあります。
* 大島裕由ほか, 患者の要望に対する薬剤師の意識レベルの調査, 応用薬理 96 (1/2) 35-38, 2019.
時間がカイロス的である以上、楽しい時間や有意義な時間に変容させられたとすれば、待ち時間はまったく異なった様相を見せてくれる可能性もあるわけで。
これらのデータから何を読み取るかによって、メンタルを消耗しながらウィークポイントを解消する施策を打つこともできるし、逆に新たなストロングポイントの構築にも繋げることができるかも知れません。
そんなことをイメージしながら、まずはファクトを知ることから、この〝不満トレンド〟を見るのも悪くないでしょう。
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